大学には、いろんな研究室で使う共用スペースがあります。
  人間工学部の実験で使う車椅子用のスロープは、今までは,
  木材を床に敷き詰めて勾配を調整実験はスロープの勾配を
  徐々に変化していきますので、その都度木材を調整してい
  たそうです。
 今回は、その手間がかかる作業をなるべくなくそうという事
  でご連絡を頂きました。
  まず、組み立て式である事保管する倉庫のスペースが限
  ている事、大学生男女2人で作業をする事、スロープの長さ
  は、3M必要だという事、極力段差をなくす事、などです。
 最初に、スロープ部分から組み立てていきます。
  床は、軽量化を図るためにアルミ板です(3ミリ)極力段差をなくす為に1000*1500
  にカットして製作してます。 一枚目はスロープの上り初めなので鉄骨の下地は薄く
  してますので、ちょっとアルミ板には細工をして骨材を差し込むようになってます。
  その後に、骨材とボルトにて固定します。この時は、あまりきつく締めないで手で締
  める程度に押えときいて、一枚目のアルミ板を取り付けてから締め付けます。
 
 床材を1枚、2枚、3枚と取り付けて行きます。
  このアルミ板の下地は、□50*50*1.6をはめ込んで行きます。 板のジョイント部分
  は、マジックテープにて固定します。 その他は上から手で押えれば大丈夫です。
  ジョイント部分に関しては、取り付けしやすいように横からはめ込む為にマジック
  テープです。一枚目のアルミ板の養生テープが張ってありますが、別段実験に支障
  がないためそのままにしてあります。アルミ板は非常に傷がつきやすいです。
 
 スロープ部分が組みあがったら、次は踊り場
  部分の組み立てです。
  大きさは、1500*1800と結構大きいです、
  スロープを上がってきて、下る時に旋回しな
  ければいけないのでそのくらいのスペースは
  必要となります。
  右の写真は、踊場部分の下地です。
 次に、踊場部分の床の設置です。
  こちらも、軽量化する為にアルミ板を敷きます
  2枚組になってます。踊場の枠の部材から固定
  していきます。 踊場の床を設置したら次は手 
  摺りの金具の取付です。 
 
 
 スロープの周りに手摺をはめ込んでいきます。
  高さは、今回は600に設定してます。
  手摺の脚部のところに先程取り付けた金具には
  めこんでいきます。 手摺取り付け金具には
  蝶ネジにて固定しますので、工具は要りません
  その手摺は、有効巾が1500、1200、900と3段階
  3種類あります。
 スロープの踊場のところに支柱を立てます。
  支柱の高さは1mくらいで、4本あります
  この支柱で、高さの調整をしますので、重要な
  部分となります。 その支柱にピンを差して
  高さを固定します。 支柱間にはブレスを配置
  して、安定性を確保しています。
 
 スロープ部分と踊り場部分を同時に可動させなければいけませんので、どうやって可動
  させるかが最大のテーマとなりました。 最初は、全然うまくいかず何度も失敗の連続
  大学の学生さんには、大変ご迷惑をお掛けしながら、なんとか試行錯誤でしたが、
  誰でも簡単に上げ下げ出来るように・・・・・そこで、ハンドリフターを選択しました。
  これも、多少の改造を加えながらなんとか形になりました。
 以外と、スロープの先端部分からの組み立てになります、踊場とのジョイント部材との間隔に骨材を並べてからはめ込みます。
  差し込むときにチョットアルミの床材をあげてやります。 そうしたらスムーズに差し込むことが出来ます。
  アルミと骨材一体になってる金物と6ミリの皿ボルトで固定します。
 床材は、今回はアルミ板を採用しました。 厚みは3ミリです、これだと女の人でも簡単に運ぶ事が出来ます。
  一番低い状態での組み立てになるので手が入るスペースが限られていますが、皿ボルトは6ミリですので、チョット手で締めてやると
  いいです。 床材の枚数は3枚と踊り場部分です。
  
 
 やはり、最後は微調整が必要になります。
  いろいろ試しましたが、ターンバックルで調整するようにしました。 左右2ヶ所にターン
  バックルを設置して二人で調整していきます。 この辺は二人の息をあわせての作業となり
  ます。まだまだ改良の余地はありますが、とりあえずスパナを使って金具を回してもらって
  ます。 
 次に、踊り場を固定するやり方ですが、まずハンドリフターで所定の位置に差し込みます。
  これがポイントです。つまり踊り場とスロープの重心にハンドリフターのセンターを合わせ
  ます。工場であらかじめ試運転をしてポイントを探して目印を入れてそこにハンドリフター
  を差し込むと、踊り場とスロープを同時に上げることが出来ます。
  そこに気が付くのに随分とかかりました。考えてみればそうなんですよね。

 材 料: 軽溝型鋼、PL6加工品等、ハンドリフター

 
 取付方法:人力二人(取付時間初回は3時間ほど)
 

 現場状況:良好

 
 参考金額:700000円
こちらからメールできます。
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